イベント屋が始めた配信スタジオ

記念すべきスタジオクレスのブログ初投稿です。
初回はイベント屋が配信スタジオの運営を始めるに至るまでをお伝えしていこうと思います。

株式会社オフィスニートはオフラインで行うリアルイベントのキャスティングと企画・制作・運営を専門として、企業の商品・サービスのプロモーション活動をサポートする会社です。担当させていただく案件の数は年間で1,000件以上、北は北海道から南は沖縄までイベントがあればどこでも駆け付けるいわゆる「リアルのプロ」だったのです。

あえて「だった」という過去形にしているのは、もちろんコロナです。
オリンピックイヤーだった2020年は年明けから見通し明るく絶好調・・・だったわけですが、2月から全国に広まったコロナは日本中の全てのイベント(と言っても過言ではないほど)を中止にしていきました。
メディアでも散々報じられましたが、去年の2月から4月頃はひどいもんでした。電話が鳴ったかと思えばキャンセルの連絡ばかり。本当に仕事が無かったです。

ここがオフィスニートの転機だったわけです。選択肢はいろいろあったと思います。実際に周りの同業者を見てもコロナ渦の対応は本当に様々でした。
そんな中でオフィスニートの方針は、「無くなったイベントを待っていてもしょうがない、イベントが無いなら新しいことを始めよう」でした。
この決断をした弊社代表は本当に「男前」だと思います。
そして、4月に緊急事態宣言が明けた翌日から3つの新しいプロジェクトが立ち上がりました。そのうちの一つが配信事業だったのです。

とはいえ、配信なんてやったことありませんでしたから、とにかく自分たちで出来ることは手当たり次第やってみました。Youtube配信したり、zoomの練習をしたり、オンライン飲み会の事業化を考えたり、両親とオンライン麻雀やったり笑
ちょうどタイミング良くお付き合いのある企業からお声がけいただいて、「リモートの可能性を探るラボを作るんです。そこのラボを使ってオンラインコンテンツを2か月間毎日配信し続けてくれませんか。同じものは無しで毎日違う事やってください」との事。
1つ作るのだって大変なのに毎日違う事って、、、そんな話ありますか。
この時は出来るとか出来ないとか、理屈じゃなかったです。やるっきゃなかったです。だって他に仕事無かったから。
会社も外部パートナーも全体巻き込んでなんとしてもやり遂げる。もはや最後は意地でした。
コンテンツを作りながら修正する。そこに新しいアイデアを追加して、また別のものを作っていく。PDCAが毎日超高速で回ってました。そこで培ったノウハウと経験が今のクレスの礎となっているのは間違いありません。

この夏のラボと言う名の超濃密な夏季合宿を乗り越えた私たちは、10月末のスタジオオープンに向けて動き始めたのでした。

イベントのオンライン化はどんどん進んでいますし、イベント業界がコロナ前と同じように戻ることは残念ながら無いでしょう。そんな中で「自社で運営するスタジオを持っている」事は他のイベント屋さんには出来ない事だし、「企画も制作も配信もできる」事はただのスタジオ屋さんでも無いのです。
イベント屋でも無い、ただのスタジオでも無い、イベント屋が運営する配信スタジオはそういう意味があります。

クレスという名称は音楽記号の「クレッシェンド」が由来でだんだん大きく成長していく事の出来る場でありたいという思いが込められています。
オープンしてからまだ半年の新しいスタジオですが、変わりゆくイベント業界と共に成長していきますので、どうぞ楽しみにしていてください。